心弱きモノ、迂闊に鍋に手を出すべからず。
今週のお題は『鍋』である。
この件について語るのは墓穴の香りが強い。
どうにか毎週のお題に参加しよう、という意思で書き綴っているのだが、なんだかダイエットのために走っているのに給水と称してコーラを飲むかの如き味わいの今日この頃である。
さて、当家においては私が料理担当であるのだが、ローカルルールとして、手抜き料理が3日続いてはならぬ、という鉄の掟が存在する。
何をもって『手抜き』と判断するかについては、各ご家庭で意見の分かれるところである。うちの場合なら、カップラーメンやレトルトカレーは手抜き、トッピング増しの袋ラーメンやパスタは料理である。クックドゥ様?料理に決まっているだろうが。
では『鍋』についてはどうか。
かなり個人的な認識となるが、料理ではある。しかし、常に我々を堕落へと誘う、悪魔のような料理という事を、決して忘れてはならないのだ。
勿論、鍋といっても色々だ。スープの素から配合し、季節のお野菜を美しく盛り付け、下処理した肉や魚をメインに添える。そんなものは料理以外の何者でもない。
それが出来る人というのは、恐らく夏休みの宿題は早めに終わらせ、お腹が減った時の夜食も春雨ヌードルで済ませるような、自己管理能力高めの方々だ。堕落の心配はせずとも良い。
私がいう堕落の鍋料理の第一歩は、鍋のスープの素を手にとる所から始まる。というか、実際に始まった。
【レベル①】
ある日のスーパー。今日は何にしようかと思い悩むも面倒さがあり、そこで手に取った鍋の素。
一つで主菜も副菜も賄う万能選手である。
これは良い、と裏面に書かれたお勧め具材を買い求め、その日の夕食としたのである。
家族にも好評であった。
【レベル②】
翌週の事である。
またしても献立に悩み、スープの素を手に取る。
手抜きではない。鍋は野菜の栄養素を余さず取れるらしい。正義。理論武装は当に終えている。
そこで問題となるのは、具材である。
何しろ、モチベーションとしては『面倒だ』が先に立っている。
タマネギ…皮を剥くのが面倒である。あと目が痛い。根元切るだけの小松菜にする。
ジャガイモ…皮をむくのが以下略。キノコで。
魚…皮を以下略。安い鶏胸で十分である。
鍋は良い。全てを受け入れてくれるのだ。
『レベル③】
鍋でいい。鍋はいい。鍋がいい。
そろそろ3週目になろうかと思うキムチ鍋の素を手に取る。何故か。味が濃い方が色々誤魔化せるから、という孔明ムーブ。
ついでにいえば、包丁も使いたくない。家内で刃物を振り回すとか正気の沙汰ではない。
袋開け→投入可能なモヤシ、豆腐、豚コマをチョイス。
ついでにうどんを購入。お察しの通り、明日の朝ごはんまで、この一食で賄ってやる腹づもりである。
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しばらくして、我が家では奥さんが「汁気が無いものを食わせろ」とジャンヌダルクの如く立ち上がったのであったが、割とどうでもいい、別の話である。
鍋は旨いし手軽であるが、無限に手抜きが出来る。鍋料理が続いたら当ブログお得意の老化のサインであるため、家族配偶者は目を光らせているが良かろうとおもう。